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最適化

「塊魂」のようなゲームをUnityで作成する場合、オブジェクトが増えてもパフォーマンスを維持し、データや描画の管理を効率的に行うためにはいくつかの工夫が必要です。以下のポイントに気を付けながらプログラミングすることで、ゲームが重くならないように工夫できます。

1. 描画最適化

「塊魂」では、プレイヤーが物を転がしてどんどんオブジェクトを吸収していくため、シーン内のオブジェクト数が増えることになります。そのため、描画コストを下げる工夫が重要です。

a. LOD(Level of Detail)

  • 遠くにあるオブジェクトは低ポリゴンのメッシュを使い、近くに来るにつれて高解像度のメッシュに切り替える。
  • 吸収されたオブジェクトもカメラから遠ざかるほどLODを適用し、全体的な描画負荷を軽減。

b. オクルージョンカリング(Occlusion Culling)

  • 吸収されたオブジェクトや視界に入らないオブジェクトを描画しないように、カメラとプレイヤーの周囲にOcclusion Cullingを適用します。
  • 特に「塊」が大きくなってくると、プレイヤーが見ていない裏側のオブジェクトなどは描画を無視できるので有効です。

c. バッチングとGPUインスタンシング

  • 吸収するオブジェクトが多い場合、それらのオブジェクトの描画コールを減らすため、可能な限りDynamic BatchingGPU Instancingを利用します。同じ種類のオブジェクトをまとめて描画することで、パフォーマンスを最適化します。

d. テクスチャアトラス

  • 吸収されるオブジェクトが異なるテクスチャを使用している場合、テクスチャアトラスを使用して複数のテクスチャを1つにまとめることで、描画パフォーマンスを向上させます。これにより、テクスチャの切り替えコストが削減されます。

2. データ管理

a. オブジェクトプーリング

  • オブジェクトを吸収・破壊する処理が多いため、吸収したオブジェクトは単純に削除せず、オブジェクトプーリングを使って使いまわすとメモリ消費や生成・破棄の負荷が軽減されます。
  • 吸収されるオブジェクトが一定数以上になったら、見えなくしてオブジェクトプールに戻す方式を採用。

b. ScriptableObjectによるデータ管理

  • 吸収できるオブジェクトの属性(サイズ、重量、見た目など)は、ScriptableObjectで管理します。これにより、オブジェクトごとのデータをシンプルに保持でき、データの変更や管理が簡単になります。

c. Addressable Assets

  • 吸収可能なオブジェクトの種類が多い場合、Addressable Assetsを使って、必要なときにのみアセットをロードし、不要になったらメモリからアンロードすることで、ゲームのメモリ使用量を抑えます。
  • 吸収オブジェクトのセットをアドレスで管理し、ステージ進行に応じて適切にロードする。

3. 物理エンジンとパフォーマンス

「塊魂」では、多くのオブジェクトが物理的に吸収され、プレイヤーの塊が大きくなります。このため、物理計算や衝突判定が重要な要素です。

a. 物理エンジンの最適化

  • 衝突判定や吸収処理には、物理エンジンのレイヤー設定を活用し、不要な衝突判定を減らします。例えば、吸収済みのオブジェクトは物理演算を無効にすることで、処理負荷を軽減します。
  • また、物理演算の更新頻度を下げる(FixedUpdateの間隔を広げる)ことで、計算コストを抑えます。

b. オブジェクトの簡略化

  • 吸収されるオブジェクトに対して、物理演算や衝突判定を必要最低限に簡略化することも重要です。吸収されたオブジェクトはメッシュを単純化するか、一定距離内のオブジェクトを一つの「塊」として管理し、物理計算を減らす。

4. パフォーマンス監視とテスト

  • ProfilerFrame Debuggerを使って、パフォーマンスのボトルネックを定期的にチェックし、必要に応じて調整します。特に、描画コストや物理演算が重くなっていないかを確認します。
  • メモリ管理や**GC(ガベージコレクション)**の発生を監視し、過剰なオブジェクト生成がないか注意します。

5. カスタムLODと動的なカリング

  • 塊が大きくなるにつれて、吸収されたオブジェクトを全て個別に管理するのではなく、特定の条件下で1つのオブジェクトとして扱うカスタムLODシステムを導入することで、処理を軽減します。
  • また、吸収されたオブジェクトの一部をカリングし、視界に入っているものだけを詳細に描画する動的なカリングを行うことで、負荷を調整します。

まとめ

  • 描画: LOD、Occlusion Culling、バッチング、テクスチャアトラスを活用して描画負荷を最適化。
  • データ管理: オブジェクトプーリング、ScriptableObject、Addressable Assetsを使用してメモリやアセット管理を効率化。
  • 物理: 衝突判定や物理演算を最適化し、オブジェクトが増えても処理が重くならないよう工夫。
  • パフォーマンス監視: Profilerを活用し、定期的にパフォーマンスのボトルネックをチェック。

こうした工夫を取り入れながら開発を進めることで、「塊魂」スタイルのゲームでもパフォーマンスを保ちながら、スムーズな体験を提供できるでしょう。